2018年4月10日火曜日

よくある質問。




皆様こんにちは。

本日は「よくある質問」というタイトルですが、
店頭でお客様から聞かれる事の多い、
「エフェクターのトゥルーバイパスってどうなの?」
「バッファードって駄目なの?」
といったなかなか説明の難しい問題に答えていこうと思います。

まず、多くの皆様が持っているイメージとして、
「トゥルーバイパスは高級機種に使われていたりするので、劣化しないんでしょ。」
というもの。「トゥルーバイパス」という言葉のイメージから、余計にそう思われる方が多いと思いますが、、、
残念ながらこれは「間違った認識」です。



どういう事かを説明する前に、理解しておかなければいけないのが、
「インピーダンス」についてです。

もうこういった専門用語が出てくると蕁麻疹が出るという方もいらっしゃるとは思いますが、なるべく簡単に、かつイメージしやすくするつもりなので、出来れば頑張って付いて来てください。
その分、専門的な知識としてはややずれた表現もあるかとは思いますので、電気的な専門知識を持つ方は暖かい目で見てやって下さいね。


インピーダンスには、「ハイインピーダンス」と「ローインピーダンス」があります。
簡単に言うと、
電池や回路の入っていない楽器(ストラト、レスポール、ジャズベース)などが、
「ハイインピーダンス出力」です。これをパッシブタイプと呼びます。
対して、
電池や回路のはいっている楽器(スティングレイ、EMG搭載楽器)などが、
「ローインピーダンス出力」です。これをアクティブタイプと呼びます。


ここで、ご自身の楽器がアクティブタイプだという方は、トゥルーバイパスエフェクターでも、バッファードエフェクターでもどちらでもサウンドがお気に召したものをお使い頂いて構いません。
※エフェクターを常時ONにするという方もアクティブ扱いとなるのでどちらでもお好きな物をお使いください。

しかし、近年では、特にギターは、パッシブタイプをお使いの方が圧倒的に多いと思います。このパッシブタイプをお使いの方こそ、「トゥルーバイパスVSバッファード」という問題にしっかり向き合う必要があります。


あくまでイメージとしてですが・・・。

まず、「向かい風の吹くトンネル」を頭にイメージして下さい。

そこに「ハイインピー君」が両手に傘を広げトンネルを進んでいます。
当たり前ですが、前に進むのが辛そうですよね。
トンネルの終点に辿り着くころにはヘトヘトになる事でしょう。

一方、「ローインピー君」は、傘を閉じ、体を小さく縮め、トンネルを進んでいます。
もちろん多少の疲れはあると思いますが、「ハイインピー君」に比べ随分と楽そうですよね。

つまり、多くのギターやベース(パッシブタイプ)は非常に疲れやすい信号で出力されているという事なんです。
疲れやすい=劣化し易いという事です。

そこで、劣化し易いハイインピーダンスをローインピーダンスに変換すれば良いと考えますよね。

そこで、有効なのが、エフェクターの存在なのですが、
バッファードエフェクターはONでもOFFでも通した時点でローインピーダンス化されます。
一方、トゥルーバイパスはON時には変換出来ますが、OFFにしてしまうとインピーダンス変換出来ませんのでハイインピーダンスのままとなってしまいます。

となると、「バッファード最強」となるハズですよね。
しかし、世間ではバッファードよりもトゥルーバイパスの方が良いと言われる。
どういうことなんでしょうか?

それは、バッファードエフェクターを通りインピーダンス変換が行われると同時に音質も変化してしまうからです。多くは「ギラギラする」「ローが削られた」「音が細く感じる」等々の意見が多いです。

もちろんワタクシも感じています。

しかし、トゥルーバイパスはどうかというと、
やはりハイインピーダンス特有の劣化をかなり感じます。
具体的には「抜けが悪い」「ハイが削られモコモコする」「立ち上がりが遅い」
といった症状です。


これを体感する事は簡単で、誰でも出来ます。是非お試し下さい。
①ギター→シールド→アンプ で音を出します。
②ギター→シールド→バッファード(BOSS)→シールド→アンプで音を出します。
③ギター→シールド→トゥルーバイパス→シールド→アンプで音を出します。
※この時各エフェクターはOFFにしておいて下さい。

当たり前ですが、①が最も自然なサウンドですよね。
それに比べたら③はかなりモコモコするはずですし、かといって②は不自然に元気良すぎというか・・・・。


なぜこのような結果となるのか。

多くのバッファードエフェクターはエフェクトON時のサウンドを優先させた設計なので、OFFの時の音質変化防止にコストをかけていなかったりするので、どうしてもサウンドが不自然になりがちです。
一方トゥルーバイパスは、その対策として出てきた手法なので、OFF時には全く回路を通りません。しかしこれも完全な対策とは言えず、回路を通らない為、インピーダンス変換されないので、劣化が生まれてしまいます、ハイの成分減退が特に顕著です。
というのも、トゥルーバイパスとはいえ、疲れやすいハイインピー君が
ジャック、細い内部配線、スイッチ、細い内部配線、ジャックという順で信号が通るのです。


まとめると、
●バッファード
音質劣化は少ないが音質が変化する。ノイズが乗りにくい。
ON/OFFの切り替え時のブツッというノイズが無い。
エフェクターを沢山繋いでも劣化しにくい。
●トゥルーバイパス
音質の方向性がガラッと変わる事は無いが、明らかに劣化する。
ON/OFFの切り替え時にブツッもしくはボンッというノイズが起こる。
エフェクターの台数が増える毎に劣化が酷くなる。

「音質変化」と「音質劣化」この言葉のニュアンスに着眼して頂くとより理解が深まると思います。



バッファードとトゥルーバイパスそれぞれの仕組みも含め、解り易い図にまとめたので、
参考にしてみて下さい。



以上の点を踏まえた上でワタクシが思う理想形は、
OFF時の音質変化にもきちんと向き合いコストを掛けたバッファーを搭載したバッファードエフェクターを一台持っていて、そこでしっかりとローインピーダンス変換してあげた
上で、その後ろにトゥルーバイパスのエフェクターを繋ぐ。


逆に、言葉に踊らされ、トゥルーバイパスを何台も繋いでいる状態は最もギター本来の音から遠ざかっていると感じます。
「トゥルーバイパス」決して都合の良い魔法ではありませんので、使い方を誤らない様にご注意下さい。


大変な長文にお付き合い頂き有難う御座いました。
ギタリスト、ベーシストにとって「解り易く」を第一として書かせて頂きましたので、やや極端な表現等もありますが、ご了承下さい。



もし、よく解らない、うまく体感出来ないという方が居ましたら、是非ご来店下さい。
店頭で体感出来る様に、全く同じエフェクターでトゥルーバイパス仕様とバッファード仕様の2種を用意してありますので、聞き比べ出来ますので!




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MACS大野楽器・南越谷店
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